潰瘍性大腸炎とは

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先日オリックス育成ドラフト5位の中道勝士捕手が潰瘍性大腸炎を患っている事が分かり、約8週間の治療が必要なため自宅療養をしているとの記事を目にしました。

オリックスと言えば安達了一内野手も同じ潰瘍性大腸炎の診断を受け入院して復帰されましたし、安倍晋三首相も第1次安倍内閣時代に病気の悪化により退陣を表明されました。

Yahoo!ニュースで記事を読んだのですが、コメント欄を見てみると潰瘍性大腸炎という病気に対しての世間の認知度は低いんだなと改めて思いました。


腹痛




〇潰瘍性大腸炎とは

潰瘍性大腸炎とは厚生労働省の定める特定難治性疾患(特定疾患)で、いわゆる難病と言われる病気の1つです。先進国での発症率が多いのが特徴で、日本の難病患者数では1番多く年々増加傾向にあります。

何らかの要因によって大腸に潰瘍やただれ・炎症などが起こる病気で、自分自身を攻撃してしまう自己免疫疾患である事から免疫機能の不調や過剰な免疫反応が関係しているとされています。

また、ファストフード(ファーストフード)店の数と患者の発症率が比例している事から食生活の欧米化との関係性や、先進国での発症率の高さから過剰な除菌や抗菌を取り入れた製品の使用・キレイ過ぎる生活環境などの環境因子、その他に遺伝的な要因や肉体的・精神的ストレスなどが複合的に影響して発症すると考えられていますが、明確な原因が分かっていない病気です。



〇潰瘍性大腸炎の症状

特徴的な症状としては下痢や血便があり、粘液のようなものや粘液の混じったような便が出る事もあります。

症状が悪化してくると頻回な腹痛や発熱を起こす事もあり、関節の痛みや皮膚の発疹、頻脈などが起きる事もあります。

ほとんどの患者さんが再燃(抑えられていた症状が悪化する事)と緩解/寛解(一時的あるいは継続的に病気の症状が軽減またはほぼ消失する事)を繰り返す特徴があり、下痢や血便があってもしばらく経てば治まる事も多いため、治ったあるいは一過性のものだと感じる事があります。

発症から何年も気付かない人もいれば、違和感を感じすぐに分かる方もいます。自分の場合は痔とか仕事の疲れやストレスなのかなと思ってあまり気にしていなかったので、発症から10年近く全く気付きませんでした。

症状が出たり治まったりを繰り返すため気付きにくいのですが潜在的に病気は進行しています。たかが下痢ちょっとした血便と侮ってはいけません。



〇潰瘍性大腸炎の治療

治療方法がいくつかあり、主に内科的治療として5-アミノサリチル酸製剤(アサコール・ペンタサ・サラゾピリン)を服用されている方が多いと思います。飲み薬以外にも坐剤(座薬)や注腸剤(腸に液体の薬剤を注入する薬)などもあります。

炎症が強い時にはステロイド製剤を服用したり点滴などで投与したりして免疫を抑制する事がありますが、一時的に炎症を抑える効果はあっても再燃を予防する効果は無い事が分かっており、短期間で強い炎症を抑え込む時などに使用されています。

その他には免疫抑制剤や生物学的製剤(抗TNF-α抗体)を使用する治療法や、血液中の白血球のみを除去する白血球除去療法などがあります。

それでも病気のコントロールできない場合や効果が認められない場合は、外科的治療として大腸全摘出手術をする事があります。大腸の病変部だけを切除しても再発する事が分かっているため、部分的な切除では無く全摘出となる場合が多いです。



再燃と緩解/寛解を繰り返す特徴がある病気ですが、短期的に繰り返す方もいれば十数年も緩解/寛解の状態を維持できる方もいます。自分のように再燃の状態が長期間続いて緩解/寛解に至らないという方もいるし、大腸全摘出手術をしなければいけない方もいます。

三者三様とか十人十色という言葉がありますが、潰瘍性大腸炎という同じ病気であっても患者さん全てが同じ症状ではありません。健康な方と何も変わらない生活が出来る方もいるし入退院を繰り返す方もいます。本当に同じ病気なのって思うくらい患者さんによって症状が大きく異なる病気です。

安倍晋三首相やオリックスの安達了一内野手のように入院して治療をしなければいけない状態になっても、復帰して元気で健康な方と変わらない活躍をされている方が多くいます。その一方で普通の生活すら困難になるほど苦しんでいる方も多くいます。



潰瘍性大腸炎は直ちに命に関わる難病ではありませんが命に関わる難病もあります。

インフルエンザでも骨折でも経験した方にしか分からないツラさがあるし、経験した事が無い方には分からない理解し難い事もあるかと思います。

アイスバケツチャレンジでALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病が世間に知られた事がありましたが、どんな病気か説明を求められたら答える事が出来る方は少ないでしょう。

自分自身あるいは家族や友達など身近な存在の方が難病を患っているのならどんな病気か分かるだろうし、自分自身や周りにそういう方がいない方には分からない事が多いのが実情だと思います。



健康な時には気付かない事って本当に多くあります。

潰瘍性大腸炎に限らず難病と闘っている方は多くいるし、年齢を重ねて老いていく事も自分自身との闘いになっていくんだろうなと感じます。

もし応援しているスポーツ選手や好きな芸能人が病気と闘う事になった時、その病気の事を知り気持ちを共有するつもりでいつも以上に応援してあげてくださいね。




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