カミングアウトをしない理由

テレビなどのメディアでオネエ系タレントさんを見ない日は無いくらい、最近ではゲイの著名人があちこちで活躍されています。

一見すると社会的にゲイは認められたかのように思えますが、実際の社会ではまだまだ根強い偏見があるのも事実です。



メディアなどの影響や社会的な変化に伴い自らカミングアウトをされる方々も多くいらっしゃいますが、自分は誰にもカミングアウトをした事はありません。

社会生活をしていくなかで自分がゲイである事を打ち明ける必要性を全く感じないからです。

幸いなことに社会は男女平等を謳いセクハラなどに対しても認識が高まっており、結婚もせずに一人でいる理由などを昔のように弁明したり説明したりする機会も少なくなっています。

男性であろうが女性であろうが1人の人間として尊重し合いましょうという社会の流れの中でゲイである事をカミングアウトする必要性を感じないし、逆にカミングアウトする事は自己満足に近い行為になっているように感じます。

タレントさんのような方々は自身のキャラクターや個性を売る仕事でもあるのでゲイである事を全面に押し出した方が良いのでしょうけど、自分のような一般人は会社や学校などのような組織の中で団体生活を送る事が多く、気配り上手だったり協調性の高い人だったりする人柄である方が好まれる傾向があります。

ゲイである事をカミングアウトしないのも気配りと自身では感じています。



最近では人権問題としてLGBTを差別しない取り組みが会社や学校などでも取り上げられていますが、男女平等の考えもまだキチンと根付いていない段階でいくら訴えても理解は進まないのでは無いかなと思う事があります。

男性であろうが女性であろうが1人の人間として尊重し合いましょうという社会の流れと先にも書きましたが、それも正直まだまだのような気がしています。

権利を主張するならばそれ相応の義務を負うのが法治国家の社会通念とされており、その解釈も多岐にわたる部分が人権問題の難しい所でもあると思っています。



ある日突然、自分の友人や会社の関係者から自分はゲイですと打ち明けられてきても、聞かされた方が逆に困る事もあるかと思います。

打ち明けた本人はずっと黙ってきた事を伝えられてスッキリするかも知れませんが、それを伝えた相手がどう受け取り解釈するのかまで考えてしまうと、カミングアウトなんて自分にはできません。

良かれと思って伝えた事が切っ掛けで相手を思い悩ませたり苦しませたりする事だけはカミングアウトに限らずしたくないなと思います。
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